フィリピン人の友達がマニラで夜間バスに乗車中「ホールドアップ(銃による強盗)」を喰らった話 

今週のお題「人生最大の危機」 私のフィリピン人の友達がマニラで夜間バスに乗車中「ホールドアップ(銃による強盗)」を喰らってしまいました。

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◆強盗の狙い・ターゲット

犯人は2人組の男で、夜間バスに乗車して郊外に差し掛かった際に、突然乗客に拳銃を向けだしました。乗客は10名弱、フィリピン人のみです。意外に思うかもしれませんが、お金を持っていそうな外国人ではなく、明確にフィリピン人をターゲットとしている訳です。

強盗の狙いは「現金」ではありません。「スマートフォン」を狙っているのです。フィリピン人は、お金は持っていなくても比較的高額なスマートフォンを持っています。特にiPhoneは人気が高く所持している確率も高いです。彼らのスマートフォンへの憧れ、情熱は半端なものではありません。

さらにスマートフォンを奪われると、警察への通報遅れたり、写真や動画、ボイスレコーダーによる証拠を残すことができなくなってしまいます。郊外ならなおさらです。なので強盗からすると、スマートフォンを奪うことはとても理にかなっていると言えるでしょう。

 

私はフィリピン滞在中は財布には最低限のものしか入れてませんので、財布を取られるよりもスマートフォンを取られる方が数倍ダメージが大きいですが、日本人なら財布もスマートフォンもカバンも時計も何もかも根こそぎ持っていかれると思います。実話として服まで取られて身動き取れない状態にされて放置されると言う事例もあります。

 

◆ピンチを切り抜けられたわけ

スマートフォンをポケットに入れていた乗客のほとんどがスマートフォンを奪われてしまいました。ポケットをチェックされれば、膨らみや感触によりすぐにバレます。また、カバンを持っていた乗客は併せてカバンも奪われてしまいました。つまり、ポケットに入れていても、カバンに入れていてもアウトです。

私の友達は、強盗が動き出した瞬間にスマートフォンの入った小型バッグを座席の下に隠せたため奪われずに済みました。たまたま強盗と座席の位置関係も良かったのでしょう。友達は体感で2から3分だったと言っているので、本当にあっという間の出来事です。

強盗からすればそこに滞在する時間が長くなればなるほど捕まるリスクが高まるため、一人に多くの時間を掛けれませんし、細かい部分まで探している余裕はありません。

 

◆被害にあわないために

日本人が夜間バスに乗ることは無いでしょうが、あえて言わせていただきます。絶対に夜間バスに乗ってはいけません。ホテルやレストランでタクシーを呼んで貰いましょう。

強盗にあった時のために「ダミーの財布を準備する」との話を聞いたことがあります。運が良ければダミーの財布を取られるだけで済むかもしれませんが成功確率は分かりません。そういった意味ではダミーのスマホも有効でしょうか?私は個人携帯と会社携帯を保有しているのですが、まずは会社携帯を差し出すことになるでしょう。

 

強盗をはじめ様々な安全対策が外務省「海外安全ホームページに」掲載されています。フィリピンはセブをはじめ有名なリゾート・ビーチがたくさんあります。マニラの大都会で夜を楽しむのも良いでしょう。しかし、一方で同時に危険も存在します。不慣れな方は渡航前に読んでおくことを強くお勧めします。フィリピンに限らず安全な海外旅行、生活を送るために十分注意しましょう。

 

 

◆◆◆以下参考:外務省「海外安全ホームページ」◆◆◆◆◆

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https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_013.html#ad-image-0

 

窃盗・強盗等の主な手口
(ア)路上強盗
日本人の被害例としては、歓楽街等を歩行中、男性2~3 人組に拳銃で脅され、または複数の少年に取り囲まれ、慌てるうちに財布やバッグを奪われる事件、通勤時、勤務先近くの路上で銃器を持った犯人に待ち伏せされ、多額の現金の入ったバッグを奪われる事件、また、乗り合わせたジープニーで、拳銃を持った複数の強盗に襲われる事件等が発生しています。更に外国人の例ですが、夜間、強盗に遭い、抵抗したり、突然逃げ出したりして射殺されるケースもたびたび起きています。
(イ)睡眠薬強盗
① 男女比では男性の被害が多いものの、性別に関係なく、睡眠薬強盗事件に巻き込まれたとの被害報告は、ほぼ毎月のように大使館に寄せられています。旅行者が狙われるケースが多い一方、過去には在留外国人が被害に遭い、死亡する事件も発生していますので、在留している皆様も注意するようにしてください。
② おおよその手口は次のとおりです。
a.老若男女のフィリピン人が単独、カップルあるいは家族連れを装って、ショッピング・モール、繁華街、公園、船着き場、観光名所等において、単独あるいは少人数(2~3 人)の日本人旅行者に親切そうに近付き、言葉巧みに観光案内を持ちかけたり、飲食店等の場所を聞かれたりして接触され、親族が日本にいる(あるいは日本に興味がある)ので日本の話を聞かせて欲しい、タガログ語を教えるから日本語を教えて欲しい等と話しかける。
b.頃合いを見計らってレストランや自宅と称する家等に案内し、睡眠薬を混入させた食べ物・飲み物を勧める。(1 日~数日行動を共にし、信用させた頃に犯行に及んだ事例も報告されている。)
c.昏睡させた後、所持金品を盗み取る。また、更には盗んだキャッシュカード、クレジットカードを使って現金を引き落とす場合がある。
d.中には、繁華街等で金銭をせがむ子供たちにとり囲まれてしまい、困っていたところをある人物に助けられ、その後、お礼の気持ちでこの人物と食事をともにした結果、事件に巻き込まれるといったケースもある。
e.さらには、目覚めると見知らぬ家におり、「暴行された」などとして慰謝料を請求されるといった例もある。
f.また、セブでは、同様の手口で「いかさま賭博」に巻き込ませて、多額の現金・スマートフォン等をだまし取られる例もある。

 

窃盗・強盗等の主な予防策
a.外出時には、多額の現金、パスポート等の貴重品を持ち歩かない。
b.狙いを定めて犯行に及ぶ犯人が多いことから、銀行からの帰り道などは周囲の状況に十分注意する。
c.常に手荷物から目を離さない。
d.やむを得ず貴重品を携行する際には、1つのバッグに入れず分散して携行する。
e.(特に女性は)極力夜間の一人歩きを避ける。
f.歩行中は、バッグを車道とは反対側に携帯するよう心がける。(肩掛け式のバッグを、たすきがけにすることが望ましい。リュックサック式のものは、背後からジッパーを開けられ財布等を奪われることがあるので注意。なお、ひったくりの犯人はオートバイを使うことが多いため、常に万一の場合を想定し、不幸にして被害に遭った場合は抵抗せずバックから手を離す、ということを意識することが肝要。)
g.スマートフォンを見ながら、電話をしながら、音楽を聴きながら等「ながら歩き」はしない。(周囲の環境の変化に注意力が低下する。)
h.移動の際は公共交通機関(LRT、バス、ジープニー等)の利用は極力避ける。
i.流しのタクシーは絶対利用しない。(店、ホテル等に呼んでもらう。)
j.タクシーを利用する際は、極力複数名で利用し、必ず助手席に座る。
k.繁華街や乗り合いバスなど人混みの中では、常に用心し、バッグの中の財布の位置に気をつける(すぐ出せるところや、ズボンの後ろポケットからスリ盗られることが多い。)、また、混雑しそうなエレベータやエスカレータなど、身動きのとれなくなりそうな場所はなるべく利用しない。
l.人前で財布や高価そうなタブレット端末等を可能な限り見せない、または使わないようにする。
m.万一被害にあった際は、相手が凶器を持っていることを想定して抵抗せず、また、急いでバッグやポケットに手を入れたり、走り出したりするなどの突然の挙動を避ける。
n.見知らぬ人に軽々について行かないよう、また提供されたもの(飲食店等においては,自分が注文したものではないもの)を不用意に口にしないよう心がける。