続報 世界初がん「光免疫療法」の薬剤が正式承認

2020.09.25に楽天メディカルジャパンよりプレスリリースが発表されました。

「楽天メディカルジャパン、医薬品・医療機器によるがん局所治療 アキャルックス®点滴静注250㎎及び、BioBlade®レーザシステム 国内での製造販売承認取得のお知らせ」

 

 

 

がん新療法の薬承認 楽天系が世界初「光免疫療法」

簡単に言うと「がん細胞の周りに特殊な注射を行い、光を当てるとがん細胞のみが死滅(がんが治る)する。今回は頭頚部がんに関するものだが、今後他のがんに対しても対象が広がる可能性がある。」と言う内容です。

楽天グループの楽天メディカル(米カリフォルニア州)は2020年9月25日、「光免疫療法」と呼ぶ新たながん治療で使う薬剤について、厚生労働省から製造販売の承認を得たと発表した。同療法は手術、放射線、抗がん剤、がん免疫薬に続く「第5の治療法」として注目され、新薬の承認は世界初従来の治療が効かない頭頸部(とうけいぶ)がんの患者を対象に実用化される。

承認された薬剤は光免疫療法で使う「セツキシマブ サロタロカンナトリウム」(製品名はアキャルックス)。がんの表面のたんぱく質にくっつく性質がある。レーザー光を当てると、化学反応を起こし、がん細胞をピンポイントで破壊する仕組みだ。厚労省は再発したり、切除が不能だったりする局所の頭頸部がんを対象に承認した。

楽天メディカルの日本法人が2020年3月、承認を申請した。厚労省は2019年、同療法の医薬品を世界に先駆けて日本で承認するスピード審査制度の対象に指定していた。また通常は3段階の臨床試験(治験)が必要だが、今年、最終のフェーズ3の治験結果を待たずに承認を受ける特例制度も適用した。重篤で有効な治療法が少ない病気の治療薬として、年内にも薬価が決まり、公的医療保険が適用される見通しだ。

一方で、同社は市販後も有効性や安全性の詳しいデータを報告する必要がある。これらの条件を満たせなければ、新薬の承認が取り消される可能性もある。光免疫療法は米国の国立衛生研究所(NIH)でがんを研究する小林久隆氏が開発した療法で、15年に米国で治験を始めた。米国でのフェーズ2の治験では4割強の患者で、がん細胞が小さくなったり、消えたりする効果があった。

同療法に使うレーザーシステムも9月2日に、厚労省から製造販売の承認を得た。楽天メディカルは今後、国内外の医療機関などと連携し、頭頸部がん以外への応用の研究も進める。

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がん患者(人類)、医療費削減の救世主となりうるのか?

今後、さらに研究が進み多くのがんに対応することが出来るようになれば、日本人だけではなく、がんで苦しむ世界中の人々が救われる可能性を秘めています。もし本当にそのような世界が訪れれば、人類への貢献度は計り知れない事になるでしょう。

また、日本の医療費は約40兆程度であり財政を圧迫しています。この光免疫療法はオプジーボなどと比べると治療費が格段に安いと言われています。医療費の問題はこのオプジーボのような高額医療が保険適用となっているため、国も医療費を抑えたいので光免疫療法に期待していると考えられます。

さらに、光免疫療法の優れているところは、長期入院の必要が無く一泊二日程度で済み、患者への負担も激減されます。一日目に抗体を打って、次の日に光をあてて治療は完了・・・となるわけです。

さらにさらに、現在光免疫療法における副作用はほとんど報告されていないと言うことです。従来法のがん治療とは根本から変わることになる可能性を秘めています。

この日本初の新技術に関して、今後の動向を注視していきましょう。

 

各新聞会社の反応

・毎日新聞

がん光免疫療法の薬剤を厚労省が正式承認 世界初 年内にも保険適用へ

 

 

・日本経済新聞

がん新療法の薬承認 楽天系が世界初「光免疫療法」

 

2020年9月25日 20時49分

 

・朝日新聞

光免疫療法の新薬、製造販売を正式承認 楽天メディカル

2020年9月26日 7時00分