楽天モバイル、楽天市場ユニオン対応など話題に事欠かない楽天ですが、今回は楽天メディカルの「光免疫療法」に関するニュースが発表されました。
「光免疫療法」の概要(日経新聞社より)
楽天グループの楽天メディカル(米カリフォルニア州)が開発したがんの光免疫療法に使う新薬について、厚生労働省の専門部会は4日、治療の難しい一部の頭頸(とうけい)部がんの治療薬として承認することを了承した。光免疫療法は体の外から光でがん細胞を攻撃し、がんへの効果が期待されている。今後、正式に承認されれば世界で初めて実用化することになる。
楽天メディカルの日本法人が今年3月、厚労省に製造販売の承認を申請していた。厚労省の専門部会が了承した薬剤は一部の頭頸部がんが対象で、光免疫療法で使う。この薬剤はがん細胞に特異的にくっつく特性があり、熱を伴わない赤色光でがん細胞をピンポイントで攻撃し、全身に副作用が出にくいとされる。
簡単に言うと、がん細胞の周りに特殊な注射を行い、光を当てるとがん細胞のみが死滅(がんが治る)する。今回は頭頚部がんに関するものだが、今後他のがんに対しても対象が広がる可能性がある。と言う内容です。
がん患者(人類)、医療費削減の救世主となりうるのか?
今後、さらに研究が進み多くのがんに対応することが出来るようになれば、日本人だけではなく、がんで苦しむ世界中の人々が救われる可能性を秘めています。もし本当にそのような世界が訪れれば、人類への貢献度は計り知れない事になるでしょう。
また、日本の医療費は約40兆程度であり財政を圧迫しています。この光免疫療法はオプジーボなどと比べると治療費が格段に安いと言われています。医療費の問題はこのオプジーボのような高額医療が保険適用となっているため、国も医療費を抑えたいので光免疫療法に期待していると考えられます。
さらに、光免疫療法の優れているところは、長期入院の必要が無く一泊二日程度で済み、患者への負担も激減されます。一日目に抗体を打って、次の日に光をあてて治療は完了・・・となるわけです。
さらにさらに、現在光免疫療法における副作用はほとんど報告されていないと言うことです。従来法のがん治療とは根本から変わることになる可能性を秘めています。
この日本初の新技術に関して、今後の動向を注視していきましょう。がん保険も必要なくなるかもしれませんねw
各新聞会社の反応
・毎日新聞
がん「光免疫療法」の薬剤承認へ 年内にも世界初の実用化 厚労省部会了承
・日本経済新聞
がん「光免疫療法」薬剤 厚労省部会が了承 楽天系が開発
2020年9月4日 21時40分
・朝日新聞
光免疫療法の新薬の製造販売を承認へ 厚労省、世界初
2020年9月5日 8時00分
参考:日米の光免疫療法治験情報
・日本>「光免疫療法」で検索
臨床試験情報(Japic Clinical Trials Information)
医薬品等に関する臨床試験情報を収録したデータベース
米国>「photoimmunothepapy」で検索
臨床試験情報に関する米国政府サイト